見るべき Netflix 作品

Published: 2017-11-14 14:37

Netflix には独自コンテンツが多数あります。さらに2018年にはコンテンツ制作費用に80億ドルの投資を行い、2016,17年の倍の作品を用意すると発表しています。
つまり Netflix はいつでも映画がみられるストリーミングサービスではなく、Netflix の作品をみるためのサブスクライブサービスになっていると言えます。

そんな無視できない存在になった Netflix ですが、どれを見ればいいのかわからないまま料金を払うのはもったいないと思うので、おすすめ作品をいくつかリストアップしたいなと思います。ランキングじゃないよ。

ストレンジャーシングス

https://www.netflix.com/title/80057281

Netflix をつかったことがないひとでも聞いたことがあるかもしれないこちらの作品は、ETやゴーストバスターズなどの 80's アメリカの空気をただよわせながら、失踪したウィルをめぐるダークファンタジーな物語です。

映像全体に80年代の映画のエッセンスがあるのがシネフィルにはたまりません。

そしてなにより子供たちのシーンがめちゃくちゃ魅力的。ナードな子供たちとウィルの母親のピュアな信じる気持ちが物語を推し進めていきます。それでいて凶悪な存在はただただ凶悪に描かれているのもビターでいい感じです。

ちなみに Netflix で企画が通る前に10~15の放送局に断られたそうです。Netflix ありがとう。

オザークへようこそ

https://www.netflix.com/title/80117552

ドラッグに関するドラマで、ブレイキング・バッドの二番煎じか?と思われてしまうのもしょうがないと思いますが、ぜんぜん違うこの作品。マフィアの資金洗浄に加担していた主人公が家族を守るためにオザークでの資金洗浄をでっち上げどうにか実現させようと奮闘するドラマです。

舞台であるオザークは寂れた町なので派手な投資は目をつけられる、かたやマフィアからの要求は一筋縄ではいかない額の資金洗浄。それを町に溶け込みながらやり遂げて行かないといけない様子が本当にタフ。 そしてなにより自分が地獄なのでどこにいっても地獄。

耐えて耐えて耐え抜く主人公が望む平穏な暮らしがいつ手に入るのか見届けたい作品です。

ちなみにオリジナルタイトルはただ単に Ozark なのですが "ようこそ" の醸し出す歓迎していない感が絶妙。毎回かわるオープニングのデザインもいい感じです。

マスター・オブ・ゼロ

https://www.netflix.com/title/80049714

ウイットに富んだセリフとデフのコミカルなキャラクターにほのぼのとできるコメディ。
多様性に富んだ友達のキャラクターとの会話もおもしろいですし、ジェンダーや人種ネタだけでなく、恋愛観やテクノロジーの影響などもかなり "いまっぽい" 作品です。

思い題材をめちゃくちゃ軽くみせているので気軽にみてみてください。

The Good Place

https://www.netflix.com/title/80113701

マスター・オブ・ゼロと同じプロデューサーのこちらの作品。死後の世界で "いい場所" に何故かたどりついてしまった "悪い" 主人公が素性を隠しながらなんとか "いいひと" になろうとするも、その過程で引き起こしてしまうトラブルがおもしろい。

周囲のキャラクターのトンガリっぷりも心地よく、とくにアシスタントのジャネットは知性体ゆえのぶっ飛んだキャラクターがお気に入りです。

なによりS1の脚本が完璧すぎるので必見です。

The OA

https://www.netflix.com/title/80044950

スーパースピリチュアルで論理性なんて皆無なこの作品がもたらす体験は美しくて静謐です。コンテンポラリーダンスが物語に組み込まれたこの作品は "物語られる物語" であり、見えていないものを信じることができるという人間の不思議さを体感させるお話。

あまりにスピリチュアルすぎて謎は謎のまま、説明できることはひとつもない投げっぱなしではありますが、クライマックスにむけてギリギリのラインをすすみながら "奇跡" そのものを表現するという "奇跡的な" 作品になってます。

正直なところこの作品が好きなひとでもアラがたくさんあるのはよくわかっていると思いますが、それでもなおクライマックスのピークの美しさを褒めてしまいます。宗教体験ってこれなんだろうな。

ハノーバー高校落書き事件簿

https://www.netflix.com/title/80117545

教員の車にされたペニスの落書き。しかし犯人と断定された高校生は金玉に必ず毛を書いていた。というめちゃくちゃくだらないところから始まる作品。

この事件を追っていくうちに明らかになる学校の不正や人々の悪意に暗いものを感じながら延々とみてしまいます。

1つの出来事でもあらゆる視点からみることができるし、それによってどんな姿にもなるということがわかるとてもいい作品です。

スティーヴ・アオキ: I’ll Sleep When I’m Dead

https://www.netflix.com/title/80118930

世界的に有名なDJスティーブ青木のドキュメンタリー。タイトルが示すとおり、寝る間を惜しんで仕事をしまくるスティーブ青木、その理由は父に対する強烈なあこがれです。父をとおしてスティーブ青木つくりあげてきたものが描かれます。

スティーブ青木の父はベニハナ創業者のロッキー青木。彼へのあこがれ、スティーブ青木のワーカーホリックぶり、両者を行き来しながらひたすらパワフルな映像がつづいていきます。

10分ほどみるだけで寝てる暇ねーなと思わせてくれる作品です。

シェフのテーブル

https://www.netflix.com/title/80007945

繊細でゴージャスな1皿のバックグラウンドにあるシェフたちの生き様や哲学がうつくしい映像によって演出されています。

どうしてこの1皿が完成したのか、なにを目指しているのか、情熱の原動力はなにか。シェフそれぞれのストーリーに思わず引き込まれます。

本当にただただ美しいんだ。

マインドハンター

https://www.netflix.com/title/80114855

猟奇的な殺人鬼を通してプロファイリングを確立したFBI捜査官が主人公の物語。全カット息が詰まるような気配が充満していて、デヴィッド・フィンチャー好きにはたまらない作品になっています。

殺人鬼たちの不気味さ、登場人物たちが抱える秘密や悩み、フィンチャーらしいクールな演出、殺人鬼インタビューを通して手に入れた知識を活かした事件解決ストーリー。スキがなさすぎです。

殺人鬼の心理に近づくごとに、それを活かしたテクニックに魅了されていく主人公が徐々に蝕まれていく様子、思わず引き込まれてしまいます。

以上すべてが Netflix オリジナルの作品です。ひとつでも気に入ってもらえるのがあるといいなと思います。